映画初心者のつぶやき

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#2『弱虫ペダル』/笑顔で坂道を駆け上がる

虫ペダルを初めて知ったのはAbemaTVでの放送だったように思います。身体の小さい少年が、急峻な山道を笑顔で猛然と駆け上がる姿に、目が釘付けになりました。当時はPrime会員特典対象作品ではなかったのですが、2020年8月現在、最新の四期まで全て視聴できるとのことで、一気に観ました。

 

週アキバに行くため、往復90キロの道をママチャリで通う小野田坂道。高校生になり、アニ研を復活させようと奔走していた坂道は、ロードバイク経験者の今泉鳴子に出会い、自転車競技部への入部を決意します。

 

ード初心者ながら、一年生対抗レースや壮絶な合宿で、目を瞠るポテンシャルと底力を見せる坂道。その意外性を期待され、ついにインターハイという夢の舞台へ足を踏み入れることになります。文字通り化け物染みたライバル達に圧倒されながら、チーム総北の戦いが始まるのです。

 

段は頼りなさげ、しかし時折底知れないパワーを見せつけるという王道的な主人公。その設定が成功したのは、比較的マイナーなロードレース(しかも高校の自転車競技部)が舞台だからだと思います。自転車競技という未知の世界を、高校生が心臓を破裂させる勢いで走っている姿は、今までに見たどのスポーツよりもインパクトがありました。

 

技自体はマイナーでも、自転車自体は誰しも親しみのある乗り物です。何度もこけては練習し、補助輪なしで乗れた時の昂揚感は忘れられません。風を切って街中や自然の中を走る――目的地までの手段としてだけでなく、自転車は乗ること自体が楽しいものです。初心者だからこそ、ただ「真っ直ぐに」進む坂道は、凄絶な競技の中で、忘れかけていた自転車の楽しみそのものを体現しているように見えました。

 

アキバにタダで行けるから

アキバにタダで行けるから

  • 発売日: 2014/04/13
  • メディア: Prime Video