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#8『メン・イン・キャット(原題:Nine Lives)』/猫と入れ替わった男

 

月も半ばに差し掛かり、良くも悪くも自粛ムードが薄れてきたのを肌で感じる今日この頃。ディズニーランドの新エリア解放や、東京対象のGoToキャンペーンが10月から開始などニュースが飛び交う中、地元でも人混み以外はマスクを付けていない人の姿をときどき見かけます。

 

て、経済が少しずつ動き始めると同時に、僕自身も日々忙しく過ごしているため、短い良作はないかな、と探していたところ、『メン・イン・キャット』という作品がPrimeVideoでの評価が高かったため視聴しました。結論として、他人のレビューを鵜呑みにするのは危険だと思い知らされた次第です。

 

『メン・イン・キャット』は仏・中で2016年制作のコメディ映画です。監督は『アダムス・ファミリー』シリーズ、『メン・イン・ブラック』シリーズを手掛けたバリー・ソネンフェルド。主演はケヴィン・スペイシーが務めていますが、役柄上、ほとんどが声の出演です。

 

る日、大企業の社長トムは、娘の誕生日のために猫を買いに行きます。仕事一筋で家庭をないがしろにしがちなトム。怪しげなペットショップで猫を買った帰り、会社の屋上から猫と共に落下してしまいますが、気付くと目の前には自分の身体が……トムは猫と入れ替わってしまったのです。

 

、ありがちな入れ替わり展開から、自分の家族と猫の姿で生活する訳ですが、その後の全く内容の無いストーリーに唖然としてしまいました。とにかく登場人物の行動の理由が描かれていないのが気になります。例えば危篤状態の父親に代わって、ビルを世界一にしたいと息子が奔走するのですが、トムは彼に愛情を注ぐどころか邪険に扱うシーンしかなく、息子を動かしている原動力が曖昧でした。

 

も娘も猫(トムの人格)と生活するうちに、父親への愛情を増幅させていくのですが、やはりこちらも急に何故? いなくなって寂しくなったということ? と正直困惑してしまいました。トムは元嫁や元嫁との子に対しても扱いが酷いし、会社内でも「自分の創った会社だから、と好き放題していたため、部下に裏切られるのはむしろ当然だと思ってしまう人も多いのではないでしょうか。

 

は形で示す、愛は犠牲を伴う、と作中で意味ありげに提示したことで、逆に滑稽さが増してしまった本作。コメディとして作られたことは承知でも、CGと融合させた猫の動きが受け狙いのアニメチックで、素直にかわいいと思えるかは好みが分かれるところです。理由なく愛するのが本当の家族だと言いたいのなら、過去や現在の家族の心情を丁寧に描くべきだったと感じる作品でした。酷評ばかりで申し訳ないですが、鑑賞直後の率直な感想です。

(2016年/1時間26分)

 

メン・イン・キャット(字幕版)

メン・イン・キャット(字幕版)

  • 発売日: 2017/04/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

yuki-video.hateblo.jp

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