＃2『弱虫ペダル』／笑顔で坂道を駆け上がる
弱虫ペダルを初めて知ったのはAbemaTVでの
毎週アキバに行くため、往復90キロの道をママチャリで通う小野田坂道。高校生になり、アニ研を復活させようと奔走していた坂道は、ロードバイク経験者の今泉や鳴子に出会い、自転車競技部への入部を決意します。
ロード初心者ながら、一年生対抗レースや壮絶な合宿で、目を瞠るポテンシャルと底力を見せる坂道。その意外性を期待され、ついにインターハイという夢の舞台へ足を踏み入れることになります。文字通り化け物染みたライバル達に圧倒されながら、チーム総北の戦いが始まるのです。
普段は頼りなさげ、しかし時折底知れないパワーを見せつけるという王道的な主人公。その設定が成功したのは、比較的マイナーなロードレース(しかも高校の自転車競技部)が舞台だからだと思います。自転車競技という未知の世界を、高校生が心臓を破裂させる勢いで走っている姿は、今までに見たどのスポーツよりもインパクトがありました。
競技自体はマイナーでも、自転車自体は誰しも親しみのある乗り物です。何度もこけては練習し、補助輪なしで乗れた時の昂揚感は忘れられません。風を切って街中や自然の中を走る――目的地までの手段としてだけでなく、自転車は乗ること自体が楽しいものです。初心者だからこそ、ただ「真っ直ぐに」進む坂道は、凄絶な競技の中で、忘れかけていた自転車の楽しみそのものを体現しているように見えました。
＃1『BANANA FISH』
『BANANA FISH』について書きたいがために、このブログを始めたといっても過言ではありません。別冊少女コミックにて1985‐1994年に連載された吉田秋生先生による作品で、2018年にフジテレビのノイタミナ枠でアニメ化されました。
ダウンタウンのストリートギャングを束ねる、容姿端麗な17歳の少年アッシュ。日本からカメラマン助手として来た奥村英二は、彼らへの取材を端緒に、抗争激しい裏の世界に足を踏み入れます。
バナナ・フィッシュという謎の言葉を手掛かりに、マフィアのボスゴルツィネに対峙するアッシュたち。陰謀と裏切りが絶え間なく渦巻き、死に動揺する間もない凄惨な戦いの中、アッシュは英二を守りながら巨悪に臨みます。
衝撃的なカリスマ性を持ったアッシュには、第一話から釘付けになることと思います。容姿、頭脳、技量――その全てが圧倒的でクールなアッシュはまさに主人公にふさわしい存在です。しかし回を追うごとに、彼の強さの裏にある、悲愴な過去が明らかになっていきます。
強靭なアッシュの脆く崩れそうな部分を受け止めるのが英二という存在です。ギャングとは無縁の世界で生きてきたからこそ、損得勘定無しにアッシュに寄り添うことができ、自分が戦いの上では彼らの弱点になってしまうことを理解しつつも、甲斐甲斐しく世話を焼きます。殺伐とした世界で生きてきたアッシュにとって、英二は唯一自身の脆さを曝け出せる存在でした。
全24話という決して長くはないアニメですが、アッシュの人生そのものが凝縮されています。あらゆる才能を持って生まれた少年の孤独と苦しみを、無条件の愛情が優しく溶かしていく物語です。
(2018/8時間56分 22分×23話+30分×1話)
プライムビデオはAmazonのサービスです。Amazonプライム会員の特典として、会員特典対象作品を視聴できます。
Amazonプライム会員になると、年間4,900円(月間500円)で、迅速な配送特典、Prime Video、Prime Music、Amazon Photos、Prime Reading等の特典を追加料金無しで楽しめます。
是非30日間の無料体験をどうぞ！
プライムビデオって良いですね。
皆様初めまして、Yukiと申します。
はてなブログでは普段「雪蹊/きまぐれ読書ノート」と題して、読書の感想や紹介を書き綴っています。
さて、最近毎日のようにAmazonプライムビデオを観ています。
以前から暇な時間に観ていたのですが、映画の豊富さに驚き、良作アニメを見つける楽しみにハマり、映画館に行きづらい状況もあいまった現在、日々楽しんでいます。
良作に出会えた時の喜びはひとしおです。
その感動を伝えたいのですが、Amazonのレビューに堂々と書くほど肝が据わっておらず、また知識もないので、ブログという形で思うままに綴ってみようと思いました。
映画に関しては批評もレビューもしたことのないド素人ですが、気軽に見ていただければ幸いです。
